大学で就職支援のお仕事をしている傍ら、相談員として不安障害やHSP気質でお悩みの方のご相談をお聞きしています。
相談を受ける中でよく聞かれるのが
「不安な気持ちを手放すにはどうしたらよいですか?」
というご質問です。
「好きなことや夢中になれること、特に体を動かすことがおすすめですよ」
とお伝えするのですが、
「う~~~ん、好きなことも特にないですし、外に出たくないんですよね」
とお答えになる方が多いです。
そういう時は、家で一人でできることをいくつかご紹介しています。
『時間を忘れて夢中になれること』×『手を使うこと』の時間を作ることで、一時的にも不安な気持ちを忘れることができます。
不安障害などで不安感がある場合は、不安に思う事柄を考えないようにしようと思っていたとしても自動的に考えてしまい、「また、考えてしまった。このままずっとこの調子だったらどうしよう」という思いが更なる不安を呼び起こしてしまい、悪循環に陥ってしまうことがあります。
不安な気持ちを完全に手放すことは難しいのですが、不安なことを考えない時間を少しずつ、少しずつ増やしていくことがとても大切です。
そして、前に比べて不安な気持ちでいる時間が減ったような気がする。(気がするがとっても重要)と思うことで、自信につながり不安感が減っていくことにつながります。
それぞれ、合う合わないがありますので、色々と試していただきご自分にあったものを続けていただければと思います。
①ジグゾーパズル
これは、ジグゾーパズルさえあれば誰でもできる方法なのでおすすめです。
できれば、ピースが多いもの(難易度が高い物)を選ぶと良いと思います。
ジグゾーパズルは、「このピースはどこにはまるのか」だけを考えれば良い、割と単純なものですが、それでいて難しいので「不安なこと」を忘れるにはちょうど良いです。
友達や家族とジグゾーパズルをしているとなぜかお互い黙ってしまうことってありませんか?
これが、「集中している」状態なのだと思います。この状態にすることで、一時、不安なことを忘れることができます。
ただ、パズルに飽きて、パズルをしながら他の事を考えるようになってしまったら、その日はもうパズルはやめてください。
パズルをしながら不安なことを考えてしまうことになるので、飽きてきたら辞めるようにすると良いと思います。
少し少し難しいパズルを選ぶのがポイント!
パズルを完成させた時には達成感も得られて、自信もつきます。
絵柄を自分の好きな絵やキャラクターにすると楽しみもあって良いですね。
②スクラッチアート
スクラッチアートとは「スクラッチ=削る・傷を付ける」という言葉の通り、黒い台紙を削ることで絵や模様が浮かび上がってくる、削り絵のことです。
専用の台紙をペンなどの先が尖ったもので削ると、カラフルな下地の色が表れます。
本屋さんや100均などでもスクラッチアートの台紙が売られているので誰でも簡単に始めることができます。もちろん、ネットでも販売されています。
今は、種類も豊富で、花柄、動物、曼荼羅、風景などだけではなく、ディズニーキャラクターやちいかわなどキャラクターものもあるのでご自身の好きな絵柄で遊ぶことができます。
スクラッチアートのおすすめポイントは、何といっても「没頭できること」。
まさに時間を忘れて削り続けることができます。気づいたら1時間削り続けていた、なんてこともざらです。
台紙には灰色でガイド線が描かれているので、そのまま上をなぞって削るだけで良いので難しくないですし、余計なことを考える必要がないのが魅力的です!
黒い台紙を削るまで何色が出てくるかがわからないのも魅力的だよ。
カラフルでキラキラしていて、見てるだけで癒されるの。
集中して削っている時間は不安なことを少し手放すことができるはず!
プーさんがかわいくて楽しくスクラッチできます⇩
③手芸
次におすすめするのは、手芸です。
「不器用だから手芸は無理だ」と思われる方も多いのではないでしょうか?
でも、大丈夫です!私も手芸が苦手だったのですが、苦手なりにもいやむしろ、苦手な方が集中することができたので良かったのではないかと思います。
手芸と言っても色々とありますが、おすすめはニードルフェルトです。
ニードルフェルト、ご存じでしょうか?
カラフルな綿(羊毛)を専用の針(ニードル)で何回も刺すことで、羊毛が固まっていき形になるのです。
それぞれのパーツを組み合わせて、最終的にはぬいぐるみにするもの。
これも手芸屋さんに行けば、簡単に始められるニードルフェルトキットが売られているので、これを買えば楽々スタートすることができます。
針で羊毛をただただ無心で刺しまくるだけなのですが、これもかなり時間を忘れて集中できます。
気づいたら夜12時を過ぎていたということもあるくらいです。
このニードルフェルトも動物やキャラクターのぬいぐるみを作れるキットがあるので、ご自身の好きな物を選ばれると嬉しいです。
手芸が苦手な方はできるだけ簡単なものを。
お好きな方は、少し難しいものを選んでみて!
ちょっと時間がかかりそう、というくらいの物の方が「不安感」を忘れていられる時間が長くなるのでおすすめだよ。
ニードルフェルトは種類も豊富で楽しい^^
ハリネズミのニードルフェルトが作れちゃうキット!
ちいさなひよこさんを作れるキットです。これは簡単にできるよ!
ちいかわのなんかもありました!
④料理
料理、特に「ぎょうざ」がおすすめです。
なぜなら、これも手をよく使う料理であり、包む時に無心になれるからです。
私も、仕事で嫌なことがあった時、人間関係でなんとなくモヤモヤする時は、ぎょうざをつくります。
食材を刻んで、お肉と野菜をこねて、皮で包む。
工程が多いのですが、これをやっていると不思議と集中して、ボーっとできるんですよね。
そして餃子を作り終えた頃には、最初に感じていたモヤモヤが少しすっきりしているんです。それに、できた餃子を食べればおいしくて、2重丸!
面倒なぎょうざを一生懸命作った自分にも花丸で、自己肯定感もあがるのでおすすめです。
餃子以外には、クッキーなどのお菓子作りもおすすめだよ。
何かをこねる、ということに癒し効果があるそうなので、こねる作業があるお料理をすると、癒されながら不安感を手放すこともできちゃう。
⑤粘土工作
粘土工作?と思われるかと思いますが、かなり効果的です。
先程も少し紹介しましたが、何かを手でこねるという行為には癒しの効果があるそうです。
先輩のカウンセラーの先生から聞いた話ですが、こうした癒しの効果があるので、子供向けの心理カウンセリングでは、粘土工作などをしながらお話をすることがあるそうです。
粘土を触っていると癒されて、心を開けるようになり、自分の考えや思いをお話できるからです。
大人も同様で、粘土をこねていると癒し効果が期待できます。
紙粘土で何かご自分の好きな物を作っても良いですし、粘土でケーキやマカロンを作るスイーツデコなども楽しくておすすめです。
スイーツデコのキットも売っていて、気軽に始めることができます。
私もスイーツデコにはまり、教室にまで通って上級スイーツデコの資格を取ってしまいました。
とにかくこれも夢中になって時間を忘れることができるのでおすすめですよ。
粘土でひな祭りの飾りを作ってみるのはいかがでしょう?
和菓子のような粘土が作れる、セットです。すごくワクワクします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
不安な気持ちを手放すために家で出来ること、おすすめ5選をご紹介しました。
ポイントの整理
色々なおすすめをご紹介しましたが、ポイントは、
『時間を忘れて夢中になれること』 × 『手を使うこと』
です。
この二つが揃っていれば、今回ご紹介した物以外でも良いと思います。
次から次へと湧き上がる「不安感」は、ただそのままにしていても消えてなくならず、どんどんと大きくなってしまいます。
他に集中できることを見つけて、心の中の不安感を追い出してしまいましょう。
少しでも参考になれば嬉しいです。